コーヒーは世界中で愛される飲み物ですが、栽培される地域や品種、環境によって大きく味が異なります。

繊細で複雑な風味を持つアラビカ種なのか、強い苦味と独特の風味を持つロブスタ種なのか。

酸味が強くなる浅い焙煎なのか、苦味が強くなる深い焙煎なのか。

ですがコーヒーの味を変えるのは、実は器具と淹れ方によるところが大きいことはご存知でしょうか?

これらの要素を理解してコントロールすることで、自分好みの一杯にすることが可能になります♪

器具と淹れ方の2つにだけこだわることで、簡単に手に入るコーヒー豆でも今までより数倍美味しいコーヒーになるはずです!

美味しいコーヒーを淹れるための器具

コーヒーの風味を最大限に引き出すためには器具が重要です。

コーヒー豆にこだわる人は多くても、器具にこだわる人はあまり多くありません。

実はコーヒーの器具は格安で買えるものばかりなので、これを機にこだわり始めてみてはいかかでしょう?

グラインダー(コーヒーミル)

コーヒー豆を挽くための器具で、一般的には電動式を「グラインダー」、手動式を「コーヒーミル」と呼びますが、どちらも同じものです。

  • グラインダー
    均一に挽くことができ、抽出の際に一貫した風味を出せることが特徴。
    短時間で大量のコーヒー豆を挽くことができるため、カフェやレストランで重宝される。
  • コーヒーミル
    挽く速度や力加減によって、好みの粒度を探る楽しさがある。
    持ち運びに便利なので、趣味や旅行などでコーヒーを楽しむ人に愛用されやすい。

バリスタが運営するようなこだわりのコーヒー店はコーヒーミルを使っていることも多いですが、通常はグラインダーのケースがほとんどでしょう!

多くの人はすでに粉になっているコーヒーを買うと思いますが、これは風味が80%くらい失われている状態で買っているのと同じ。

本当は豆の状態で買って、飲む直前に挽くようにするだけでも全く別の味のコーヒーが楽しめますよ♪

ドリッパー

誰もが気にかけないドリッパーですが、実はその素材や形状が抽出に大きな影響を与えます。

ドリッパーには、陶器製、ガラス製、金属製、プラスチック製などがあります。

  • 陶器製・ガラス製
    保温性に優れていて、抽出中の温度変化を抑えるため、安定した味わいになりやすい。
    繊細な風味を求めている人におすすめ。
  • 金属製
    温度管理が難しい反面、耐久性があるのでアウトドアなどでの使用に向いている。
    雰囲気を楽しみたい人におすすめ。
  • プラスチック製
    軽量で扱いやすいので初心者に向いている。
    コストも抑えられるため、気軽に試すことができる。

ドリッパーは陶器製やガラス製はスタイリッシュなデザインに重きを置いているので、味にこだわるならば抽出の精度が高い金属製がおすすめです。

プラスチック製はコストパフォーマンスがよく、市場には多く出回っていますが、こだわるならばチョイスからは外れてきます。

フィルター

ペーパーフィルター、ネルフィルター、金属フィルターの3種類が一般的です。

  • ペーパーフィルター
    最もポピュラーな選択肢で、すっきりとしたクリアな味わいを得やすい。
    使い捨てで衛生的だが、紙の種類によって微妙に味わいが変わることもある。
  • ネルフィルター
    繊維の目が細かく、コーヒーオイルを適度に残しながら抽出するため、まろやかで深みのある風味を楽しめる。
    手入れが少し面倒だが、その分、独特の風味が得られやすい。
  • 金属フィルター
    オイル分を多く残すため、コクのある力強い味わいを引き出す。
    フィルター自体が再利用可能なため、環境に優しい選択肢。

フィルターはペーパーフィルターの利用がほとんどですが、こだわるなら好みで選択肢として他のフィルターを使ってみるのも面白いと思います!

ただ、ここは多少の変化はあるだけなので、どのチョイスでも問題はない部分となります。

ケトル

お湯を注ぐケトルもとても重要な役割を果たしています!

特に細口のドリップケトルは、湯量と注ぐ速度を細かく調整できるため、理想的な抽出が可能です♪

また、温度調整機能付きのケトルを使用することで、コーヒーの味に影響を与える水温を正確にコントロールすることができます。

こだわりを持つなら専用のケトルを用意するのも、味わいをさらに1段階進化させる良い選択肢です!

コーヒーってこだわりだすと、1度の温度差でもかなり味が変わるようになります。笑

美味しいコーヒーを淹れるための簡単テクニック

器具以外の部分では、淹れ方のテクニックによってコーヒーの風味や香りを変えることができます!

以下に、代表的なコーヒーの淹れ方と、その際の簡単なテクニックについてご紹介します。

ハンドドリップ

ハンドドリップは最も一般的かつクラシックな方法です。

ドリッパーにセットしたペーパーフィルターの上にコーヒー粉を乗せ、その上からお湯をゆっくりと注ぎ入れることでコーヒーを抽出します。

自分の手で注ぎ方をコントロールできるため、抽出過程を細かく調整でき、自分好みの味わいに仕上げることが可能です。

すっきりとしたクリアな味わいが得られることが最大の特徴となります!

  • 手順1
    ドリッパーにペーパーフィルターをセットし、フィルター全体をお湯で湿らせます。
    これはペーパーフィルターの味がコーヒーに移るのを防ぎ、ドリッパーを温めるためです。
  • 手順2
    コーヒー粉をフィルターに入れて均等にならします。
    豆の挽き具合は中細挽きがおすすめです。
  • 手順3
    お湯(90〜96度)を少量注ぎ、30秒ほど蒸らします。
    これにより、豆が膨らみ、ガスが抜けて風味が引き出されます。
  • 手順4
    中心から外側に向かってゆっくりと円を描くようにお湯を注ぎます。
    ペーパーの部分にお湯を注ぐとコーヒーの抽出量が落ちるので、あまり大きな円を描きすぎないように注意しましょう。
    抽出時間は約3分が目安です。

フレンチプレス

フレンチプレスはコーヒー粉とお湯を一緒に浸して抽出する方法です。

フィルターを通さずに直接プランジャー(フィルター付きのプレス)で濾してコーヒーを抽出します。

コーヒー粉とお湯が長時間接触しているため、コーヒーの成分が均一に抽出されやすいことが特徴です!

抽出過程でコーヒーオイルや微粉がカップに残るため、よりリッチでコクのある味わいが楽しめます♪

  • 手順1
    コーヒー豆を粗挽きにします。
    挽き具合が細かすぎるとプランジャーが詰まりやすくなるので注意しましょう。
  • 手順2
    挽いたコーヒー粉を入れてお湯を注ぎます。
    お湯の温度は93度前後が適しています。
  • 手順3
    粉が浮かび上がるように軽くかき混ぜて蓋をします。
    プランジャーはまだ押し下げません。
  • 手順4
    抽出時間は少し長めで、4分ほど待ちます。
    最後にプランジャーをゆっくりと押し下げてコーヒーを淹れます。

エスプレッソ

エスプレッソは、短時間で高圧をかけてコーヒーを抽出する方法です。

専用のエスプレッソマシンを使用し、濃縮されたコーヒーを作ります。

そのまま飲むこともありますが、カプチーノやラテなどのベースとして使うことが一般的で、濃厚で強い香織とフレーバーが楽しめます♪

豆の選び方や挽き具合、マシンの設定が味に大きく影響するため、細かな調整が必要にはなります。

  • 手順1
    コーヒー豆を細挽きにし、ポルタフィルターに詰めます。
    タンパーで均等に押し固めます。
  • 手順2
    マシンにセットして約9バールの圧力でお湯を通して抽出します。
    抽出時間は25〜30秒が目安です。

サイフォン

サイフォンは、真空状態を利用してコーヒーを抽出する独特な方法です。

ガラス製の器具を使い、お湯の気化を利用して上部に移動させることでコーヒー粉と混ぜ、再度下部に戻すというプロセスで抽出します。

見た目の美しさや科学的なプロセスを楽しむことができる面白い淹れ方です♪

抽出されたコーヒーは、クリアで繊細な味わいが特徴となります。

  • 手順1
    サイフォンの下部容器に水を入れ、上部にコーヒー粉をセットします。
    豆の挽き具合は中挽きが適しています。
  • 手順2
    下部容器を加熱し、水を沸騰させます。
    お湯が上部に移動し、コーヒー粉と混ざります。
  • 手順3
    数分間攪拌した後、火を止めて真空状態を作り出します。
    抽出されたコーヒーが下部容器に戻ります。

水出しコーヒー

水出しコーヒーは、低温でゆっくりと時間をかけてコーヒーを抽出する方法です。

冷水を使用するため、通常のホットコーヒーとは異なる滑らかでまろやかな味わいが得られます。

長時間かけて抽出することで、苦味や酸味が抑えられ、まろやかな味わいが楽しめます♪

夏場にぴったりのアイスコーヒーとして人気がありますが、どうしてもコーヒーの味が若干落ちやすいという欠点はあります。

  • 手順1
    コーヒー豆を粗挽きにします。
  • 手順2
    コーヒー粉と水を容器に入れて、冷蔵庫で8〜12時間かけてじっくりと抽出します。
  • 手順3
    抽出後はフィルターで濾してコーヒーをカップに注ぎます。

美味しいコーヒーは豆と器具とテクニック

一流のバリスタは1滴の抽出にこだわってコーヒーを淹れます。

私たちはコーヒーメーカーとして豆のグレードと鮮度には自信を持っているのですが、器具や淹れ方はまだまだ勉強が必要だなと感じています。

なんと言ってもプロレベルのコーヒーマシンはどれも高い。笑

家庭用のものとどのくらい違うのかと言われると悩ましいのですが、ビジネスとなるとやはり最高級を追い求めたくなります。

コーヒーは奥が深い飲み物なので理想の方法を今後も追求し続けていきたいと思います。

皆さんも自分に合った淹れ方を見つけて、日々のコーヒータイムを楽しんでくださいね。